2014年9月21日日曜日

アメリカ人だって大変なんです~ (単位換算 その2)


先日の記事の中で、摂氏温度の換算について次のように書きました。

アメリカ人も換算に苦労しているようです。正確な換算式は(華氏温度 - 32)*5/9ですが、私などはパッと概算で換算したい場合は、30を引いて半分にしています。ただ、どうしても誤差は出てしまいます

アメリカ人だって大変なんです~ (単位換算)

これは私自身の反省ではありますが、この誤差がどの程度なのか定量的には把握していませんでした。今回簡単に検討してみることにしました。

簡単な例題ですが、どうせならScilabを使ってまずグラフ化しました。が、まずはExcelで検算したものを使って先に結論を紹介し、Scilabのコードは後ほど紹介します。
縦軸:℃ 横軸: F青:正確な値  
赤:近似値   
       緑:正確な値 ― 近似値  

一般的に気温を議論する際に目安となる温度範囲に対して華氏温度(F)と℃、そしてその差分と絶対値をとった誤差%(℃を分母とした割合:差分/℃の絶対値)は次のようになります。


F
近似
-近似
%
32
0.0
1.0
-1.0
-
40
4.4
5.0
-0.6
12.5%
50
10.0
10.0
0.0
0.0%
60
15.6
15.0
0.6
3.6%
70
21.1
20.0
1.1
5.3%
80
26.7
25.0
1.7
6.3%
90
32.2
30.0
2.2
6.9%
100
37.8
35.0
2.8
7.4%

グラフを書くと分かるように正確な℃数と近似値は華氏50Fの時に交わる2本の直線となります。正確な℃数と近似値は華氏50Fで一致し、これより低い温度では近似値は高目となり、また高い温度では低く換算されます。


いずれにせよ華氏50Fを離れると、誤差はどんどん大きくなってしまいます。

私が、「私などはパッと概算で換算したい場合は、30を引いて半分にしています」と書いた時には暗に前提がありました。つまり、我々が通常経験している気温です。

これを見ると、その中でも40Fからせいぜい70F程度が概算として使える範囲でしょうか。

次回はScilabでのScriptを紹介します。



2 件のコメント:

  1. anne-sun

    2014/09/21 22:50
    この換算を中学時代に学習したことがあります、分数計算で結構面倒だったのを覚えています、今はすっかり忘れていますが。Nolanさんの換算方法、簡単で良いですが、誤差の問題があるとか、生活するには問題なさそうですが?手元に換算表を置いておけばよいですが、日本の我々の日常生活では使用することはないでしょうね?!


    Nolan

    2014/09/22 00:52

    anne-sunさん、またまたありがとうございます!

    > 40Fからせいぜい70F程度が概算として使える範囲でしょうか。
    摂氏換算では10℃から21.1℃の範囲ですね。この範囲であれば、ほぼ使えます。

    その範囲を超えると誤差が大きくなります。

    でもこの華氏温度、本当に困っちゃいます。華氏温度に対して、感覚をある程度身につけているのですが、摂氏のほうが微妙なところではやはり体感として分かります。

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  2. ryumineko
    2014/09/22 14:30
    快適温度24度~25度、華氏73、4度と憶えています。意外と華氏と摂氏の換算式があることを知らない人が多い。


    Nolan
    2014/09/22 22:25
    ryuさん、ありがとうございます。

    そうですね、だいたいそう覚えますよね。まずは。あと、体温で100度Fあったらまずいということ。

    >意外と華氏と摂氏の換算式があることを知らない人が多い。
    そうですね、中学時代にやるとは思いますが忘れちゃいますよね。理系だとプログラミングの練習問題などで出てくるのですが。



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